フリーランスエンジニアが失敗しないために業務委託契約で注意したい点

フリーランスエンジニアの案件求人でオファーをもらったら業務委託契約を結び、お仕事を開始するのが一般的に流れになります。しかし、実際に仕事を始めてみると思っていた報酬単価と異なっていたり、稼働時間が想定より長かった、、、という話を聞くことがあります。

せっかく希望にマッチしたと思った案件で、契約内容に認識齟齬があったら気持ち良く仕事しにくくなってしまいますよね。そんな契約条件でトラブルを起こさないように、今回は失敗しないために業務委託契約で気をつけたいポイントをご紹介します。

この記事はフリーランスエンジニア・WEBデザイナー向けの案件・求人紹介サービス「APPSTARSフリーランス」がお届けしています。

フリーエンジニア・WEBデザイナーの案件求人をお探しの方は下記からお気軽にご登録ください!IT/Web・スマホアプリ・ゲーム業界に精通したフリーランス専門のエージェントが、ご希望に合ったお仕事・案件マッチング、ご契約手続き、アフターフォローまでしっかりサポートさせて頂きます。

業務委託契約書とは?

業務委託契約書とは、発注者(クライアント企業:求人側)がある業務の実施を受注者(フリーランス:求職者側)に委託し、受注者がこれを承諾して、自己の裁量と責任により委託された業務を実施する場合に締結される契約書のことを指します。

業務委託契約には、「請負契約(うけおいけいやく)」と「準委任契約(じゅんいにんけいやく)」の2つの契約形態があります。

請負契約は、”成果物の完成”に対して責任と報酬が発生する契約形態です。そのため、受注者側(フリーランス)は、成果物(エンジニアの場合はソースコードであることが多い)を発注者側へ納品するなど、仕事を完了させなければ報酬を受け取ることができません。また、成果物の納品後に成果物にバグ・欠陥が見つかった場合、受注者側はその修補を行うといった瑕疵担保(かしたんぽ)責任を負います。

一方、準委任契約は、”作業の実施”に対して責任と報酬が発生する契約形態です。受注者側(フリーランス)は、委任された作業(プログラミング作業など)について相応の注意をもって対処する義務を負いますが、成果物の完成義務はありません。そのため、もし受注者側が発注者側の意図に沿わない作業結果になっても、瑕疵担保責任はなく、受注者側は報酬を受け取ることができます。ただし、業務を委任された人の職業や専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される注意義務(善管注意義務)に違反するとして、契約解除されたり、損害賠償を請求されたりするケースもありますので、注意が必要です。

 

①契約形態は準委任契約?請負契約?

フリーランスエンジニア向けの案件紹介エージェントを利用する場合、一般的には準委任契約が適用されるはずですので、請負契約になってないか確認した方が良いでしょう。

確認するポイントとしては、1つ目が”成果物”の記載がないか確認します。「ソースコードを納品する」などの文言がないかも注意した方が良いでしょう。

2つ目は”瑕疵担保責任”がないか確認します。「成果物・納品物に不具合や瑕疵が見つかった場合は無償で改修する」といったような文言が入っていたら要注意です。

 

②報酬単価

報酬単価では、消費税が含まれた金額なのか、それとも含まれない金額なのか確認しましょう。例えば、”税別”800,000円/月の報酬を受け取れると思っていた場合、”税込”864,000円/月が振り込まれるはずですが、エージェントは”税込”800,000円/月と認識していたとしたら、1ヶ月あたり640,000円も少ない金額を受け取ることになってしまいます。

次に、もし週3日稼働をする場合などは、報酬単価の金額が週5日稼働した場合の金額なのか、週3日稼働した場合の金額なのか、確認しましょう。一般的には、週3日稼働する場合、週5日稼働したときの報酬単価の0.6倍(3/5倍)になります。(週4日のときは0.8倍、週2日のときは0.4倍になります。)

最後に、報酬単価の中に交通費が含まれているか確認しましょう。報酬単価の中に交通費が含まれていることが一般的ですが、一時的な出張で遠距離の移動をしなければならなかったり、宿泊費用が発生したりする場合、別途費用をもらえるか確認しておくと良いでしょう。

 

③作業稼働時間(清算幅)

1ヶ月あたりに必要な作業稼働時間(エージェントによっては清算幅と言ったりします)を確認しましょう。

通常の場合、1ヶ月あたりの実作業時間が、この作業稼働時間の上限時間を超えると、追加で超過時間に応じて報酬を受け取ることができます。逆に作業時間の下限時間を下回ると、下回った時間に応じた金額を報酬から差し引いて支払われます。

一般的な稼働時間(清算幅)を以下に記載しますので、ご参考ください。以下の稼働時間よりも上限時間が大きい場合はフリーランスエンジニアにとって通常よりも不利で、小さい場合は有利な条件と言えるでしょう。また、稼働時間よりも下限時間が大きい場合はフリーランスエンジニアにとって通常よりも不利で、小さい場合は有利な条件と言えます。

週5日の場合:140〜180時間/月

週4日の場合:112〜144時間/月

週3日の場合:84〜108時間/月

週2日の場合:56〜72時間/月

 

④超過・不足時における超過金額と控除金額の計算

上記で記載したように、実作業時間が予め設定した作業稼働時間を超過または不足した場合、受け取れる報酬が増えたり、減ったりします。

その時の増減額の計算式は、通常、以下のような式で算出されます。

・超過の場合:増額報酬 = 時間単価 × 上限時間を超過した時間

・不足の場合:減額報酬 = 時間単価 × 下限時間を不足した時間

ここで確認したいポイントとしては、時間単価と超過・不足時間の考え方です。

まず、時間単価については、エージェントなどに直接金額を聞いてしまうのが一番認識齟齬がなくて良いと思います。時間単価の算出方法としては以下の2つの考え方が一般的です。

 

①中割り(なかわり)

フリーランスの方がもらえる月額報酬を作業稼働時間幅の中間時間で割った金額を時間単価にする計算方法です。

具体的には、作業稼働時間幅が140〜180時間/月で、税別800,000円/月の場合、時間単価は、800,000円 ÷ 160時間 =5,000円/時間になります。

 

②上下割り(じょうげわり)

超過の場合はフリーランスの方がもらえる月額報酬を作業稼働時間幅の上限時間で割り、不足の場合は月額報酬を作業稼働時間幅の下限時間で割る計算方法です。

具体的には、作業稼働時間幅が140〜180時間/月で、税別800,000円/月の場合、超過時の時間単価は、800,000円 ÷ 180時間 =4,444円/時間になります。一方、不足時の時間単価は、800,000円 ÷ 140時間 =5,714円/時間になります。

そのため、超過時の報酬増額は小さく、不足時の報酬減額は大きいことになり、フリーランスエンジニアにとっては、中割りよりも不利な条件と言えます。

 

次に超過・不足時間の考え方については、何分単位で計算するかを確認した方が良いでしょう。

例えば、60分単位で計算する場合は、45分の超過でも、その分の増額報酬はもらうことができませんので、ご注意ください。

 

⑤契約期間と更新タイミング

契約期間の更新単位については、フリーランスの場合、1〜3ヶ月のケースが多いです。契約更新のタイミングについては、通常は1ヶ月前までに次回の更新可否を行うことが多いので、事前に確認しておくと良いと思います。

 

⑥報酬の支払いタイミング

案件の報酬がいつの時点で支払われるのか、案件求人やエージェントによって異なることがありますので注意しましょう。報酬単価の支払いのタイミングが遅い案件求人やエージェントの場合、プロジェクト予算や資金が少ない可能性があります。お支払いのタイミングとしては、締め日から30日以内であれば、そこまで問題ないと考えられます。

 

⑦些細なことでも気になったらエージェントに質問しましょう

以上のようにフリーランスエンジニアの業務委託契約書で注意すべき点をまとめましたが、実際に契約を結ぶ時に不安な条件があったり、良く分からない文言を見つけた場合は、都度エージェントに確認してみましょう。それでも解消しない場合は、法律相談書や知人に相談してみるのも一つの方法かもしれません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

業務委託契約書はフリーランスの方にとっても、条件などを規定した重要な書類ですので、契約を結ぶ時は内容に注意したいですね。

APPSTARSフリーランスでは、契約書に関するご質問やご相談にもしっかりお答えしますので、お気軽にご連絡ください。